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第13回いたばしじゆう研究作品コンテスト

あなた自身の手によるオリジナルな研究・探究の成果を、論文・レポートにまとめたものから、標本・模型・美術作品などの形に表現したものまで幅広く受け付けます。科学・技術・工学・芸術・数学、その他どのような分野でも結構です。審査委員会にて独創的な作品を表彰し館内に展示します。みなさんからのご応募お待ちしています。

館長からのコメント

自由研究とは、あなた自身がどう思ったのか、「自分の声」をよく聞くことである

「さて、夏休みだ。自由研究の宿題、どうしよう?」
と思って、困る人が多いとよく声をききます。
普段から「宇宙ロケットについて気になるけど時間がなくて調べられない」と思っている人はそれをやってもいいし、「これを機にずっとやりたいと思っていたピタゴラスイッチを作ってみよう!」でもいいかもしれません。
「カワイイアクセサリーを作って売ってみたいんだよね。」とかでもとってもアリです。
でも、「そんなこと思い付かない」と思っている人も多いはず。
そんな人はまず、自分の普段の生活で、「実は自分が思っていたこと」を見つめてみましょう。たとえば、ごはんを食べていて「この味いつもとちょっと違う?おいしいなあ」と思ったかもしれないし、飛行機をみていて「なんであんなに重いのに飛ぶんだろう?」と思ったかもしれないし、YouTubeをみていて「私もアイドルになりたい、どうしたらなれるんだろう」と思っていたかもしれない。「なーんだ、そんなことでいいのか!」と思ったでしょう?

そうなんです、自由研究は自由なんだから、そんなことでいいんです!
でも、じつはこれってとても難しいって知ってました?
これらの「実は自分が思っていたこと」は、普段の生活の中で、とても一瞬で、些細なことなので、意識しておかないと、すぐ忘れて取り戻せなくなってしまうことなんです。
実は、自由研究は「やりたいことを探すこと」から始まっているのではなく、そのもっと前の「自分がどう思っているのか」を自覚するところから始まります。
こんな難しい言い方をしちゃうと「そんなのやーだー」と言われちゃいそうですが、やることはとっても簡単。
まずは、普段の何気ない生活の中で「今自分はこう思った!」にしっかり意識を向けてみましょう。
このことが、本当に大事なことなんです。
もし、「自分そんなことに気づいちゃった?まわりの大人がめっちゃ驚くし、やばいじゃん自分」という素晴らしい「こう思った!」に出合ってしまったら、紙に書いて額縁にいれて飾っておいて良いくらい、とってもすごいことです。
そんな「実は自分が思っていたこと」がたくさん集まったら、その中から、「今年はこれについて調べてみよう」とか、「こんなものを作ったら良いんじゃないかな!」が生まれてくるんじゃないかな、と私は思います。

夏休みって、大人になったらあんまりない人が多いんです。
子どもだけの特権の夏休み。
せっかく夏休みに時間があるのだから、真に「実は自分が思っていた」やりたいことに没頭してみましょう。
「うわー!そうきたかー!」という、我々も想像しないような珠玉の「実は自分が思っていた」に出合えること、私も今からとても楽しみにしています。


▼審査基準|
次にあげる評価軸のいずれかあるいはすべてにおいて、特に優れた点が認められた作品に対して賞を授与します。
1.【着眼点】テーマの設定における着眼点が、極めて独自性に富んでいるもの
2.【プロセス】制作過程において、綿密なリサーチを背景とした考察・推論を経て、成果物を導き出しているもの
3.【表現】成果の表現方法にユニークな工夫が施され、特に魅力的であるもの

▼応募方法|
応募用紙に所定の事項を書き込んだうえで、作品と応募用紙を一緒に、教育科学館まで持参または送付してください。
応募受付期間:2025年9月17日(水)~9月30日(火)

▼展示期間|
本コンテストの受賞作品を、科学館職員が展示用に再構成し、冬の企画展として展示します。
会期
第1期 2025年12月7日(日)〜2026年1月11日(日)
第2期 2026年1月13(火)〜1月16日(金)
会場
第1期 板橋区立教育科学館 館内各所 東京都板橋区常盤台4-14-1
第2期 板橋区役所 北館1階ギャラリーモール 東京都板橋区板橋2-66-1

▼作品の形態等|
上記の「審査基準」の内容がわかりやすい形であれば、形態は問いません。
標本・模型・美術作品等で提出する場合、作品の他に、審査基準項目の説明をするための「制作ノート」を提出することもできます。

【制作ノートに書くことの例】
1.これをやろうとおもったきっかけのできごとをおしえてください。
2.これをやるために調べたことや、話を聞きに行った人のことをおしえてください。
3.あなたが、この作品を通じていちばん伝えたいことをおしえてください。
4.絶対に見てほしい、作品のおすすめポイントをおしえてください。

審査委員

審査委員長 板橋区教育長 長沼豊
元中学校教諭、元大学教授、元中学校校長。座右の銘は「夢を大切に」。

3つの「C」~チャレンジ(挑む)、キャッチ(つかむ)、クリエイト(創る)~があふれる作品を期待しています。
審査委員 大東文化大学長 高橋進
幼少期から武道が好きで、今も時々ですが、講道館で柔道を楽しんでいます。

「いたばし自由研究作品展」に出展される皆さんの発想力に感動しています。皆さんの発見が未来を変えるでしょう。
審査委員 日本特殊工学樹脂(株) 代表取締役社長 佐藤公一
特殊なレンズを創る町工場社長。好奇心旺盛で扱う分野は科学から芸術まで!

興味を持ち、こだわり抜き、なぜ?を突き詰めて下さい!なるほど!と感心させてもらえる皆さんの研究が楽しみです!
審査委員 (株)BIOTA 代表取締役社長 伊藤光平
株式会社BIOTA代表取締役。微生物が豊かなまちづくりをしています。

みんなの多様な興味やワクワクに満たされた「じゆうな研究」を見られることをとても楽しみにしています!
審査委員 東京藝術大学 Design Civics 百瀬莞那
技術進歩によって変化する未来の社会を考察・対話を起こすアートを制作。

あなたの"好き"や"ワクワク"を教えてください!失敗しても大丈夫、あなたらしい自由研究を楽しみにしています。
審査委員 板橋区教育委員会事務局 地域教育力担当部長 金子和也
野球と柴犬が好きです!未来のまちづくりをとおして、みんなが笑顔になるよ。

好奇心を大切に、自由な発想と表現で挑戦してください。君にしかないユニークな作品を楽しみにしています!
審査委員 板橋区立教育科学館 館長 清水輝大
専門は学習科学。何でもおもしろがるプロ。主体的な態度を引き出す実践研究。

本気で好きなこと、気になること。そこに君だけの研究のタネがあるのかも。真に「自由な」研究を楽しみにしています。
審査委員 板橋区立教育科学館 学術顧問 池辺靖
日独米での宇宙物理学者歴が15年。科学館での科学コミュニケーター歴が20年です。

苦労して悩みながらとことん探究できたなら、その楽しさを私たちにも教えてください!