暑さが増し、冷たい飲み物が好まれる季節になりましたね。

氷を入れて良く冷やした飲み物は、暑い時期にはとてもおいしいものです。

さて、飲み物を入れたグラスにふと目をやると、「氷」が浮(う)いていますね…。

何気ない光景ですが、実はコレ、科学的にはとても面白い現象なのです。

※実験用のビーカーで飲み物を飲んではいけません。

温度が変わると状態も変わる!?

まずは、「物質の状態」について考えていきましょう。
物質は「三態変化(さんたいへんか)」という状態の変化をします。

たとえば『』。

水道の蛇口をひねると出てくる、いわゆる「水」は液体という状態です。

この水の温度を約0℃まで下げると、「水」は「氷」という固体に変化します。

逆に、水の温度を約100℃まで上げると、「水」は「水蒸気」という気体に変化します。

この変化は、水を形作る小さな粒(つぶ)の距離(きょり)が、温度によって変化することに関係しています。

物質を形作る小さな粒(原子や分子)は、実は目に見えませんが常に動いています。

この粒の動きは、物質に熱を加えるほど大きくなり、粒同士の距離が広がっていきます。

この動きは物質が状態変化する時にさらに大きくなるため、粒同士の距離は固体だと近くなり、気体だと遠くなります。

そのため、同じ物質で同じ重さならば、物質の量(大きさ)は固体のほうが小さく、気体のほうが大きくなります。

言いかえると、同じ大きさであれば固体のほうが重く、気体のほうが軽いのです。

この「同じ大きさでの重さ」のことを『密度(みつど)』と言い、固体のほうが『密度が高い』と表現します。

ここでひとつ、考えてみましょう。
ある物質の液体の中に、同じ物質の固体を入れたらどうなるでしょう…?

答えは、同じ物質であれば固体のほうが重い(密度が高い)ので、『固体液体の中に沈む』です。

あれれ…?おかしいですね…?

最初のお話を思い出してみましょう。

飲み物の大部分は「水(つまり液体)」でできています。

「氷」は固体なのに、液体である水に浮かんでいますよね?

どうしてでしょう?

実はふしぎな水の性質

実は…水は液体より固体ほうが、密度が低いのです!

※このような性質を持つ物質を「異常液体」と呼び、水の他に数種類の金属があてはまります。

物質が液体の時、物質を形作る小さな粒は自由に動き回れる状態ですが、固体になると粒は規則正しく並んだ状態で固定されます。

基本的には、規則正しく並ぶことでコンパクトにまとまるので密度が高くなります。

ところが、水を形作る水分子という粒は少し折れ曲がったいびつな形をしているため、規則正しく並んだ方が粒同士のすき間ができてしまい、結果的に固体のほうが密度が低くなってしまうのです。

そのために氷は、氷にくらべて密度の高い水に入れると浮いてしまうのです。

身近な水と氷にも、他の物質にはないおどろきの性質がありました。

これからはそんな水の性質に思いをはせながら、冷たい飲み物を飲まれてはいかが…!?

担当:科学班

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