西の空に輝く一番星

最近の6月、西の空が開けた場所で太陽が沈んだ後の空をながめると、ひときわ明るく輝く星を見つけることができます。この星は、太陽系の中で一番地球に近いところにある惑星、金星です。

西の空イラスト
太陽系惑星

太陽が沈んだ後、夕方の空で見ることができる金星は「宵の明星(よいのみょうじょう)と呼ばれます。金星は、1等星の100倍もの明るさで輝いているので、夕方の少し明るい空でも見つけやすくなっています! 

※1等星は、夜空で一番明るい星たちのグループのことです。

地球の双子星!でも地獄の環境?

金星・地球 比較

金星は地球と同じく岩石でできていて、大きさも重さも地球とよく似ているため、“地球の双子星”といわれることがあります。

しかし、その環境はまったく違います。金星の大気のほとんどは二酸化炭素で、地表の温度は、なんと平均500℃にもなります。気圧は地球の90倍もあり、布などを溶かしてしまう硫酸(りゅうさん)の厚い雲におおわれています。

さらに、空の高いところでは、「スーパーローテーション」と呼ばれる、秒速100mをこえるすさまじい強さの風が吹いているなど、まるで地獄(じごく)のような環境が広がっています。これでは人間は住めそうにありませんね。

謎に迫る金星探査機「あかつき」

地球と金星、大きさや重さは似ているのに、なぜ金星は地獄のような環境になっているのでしょう。この謎(なぞ)を探るために活躍(かつやく)しているのが、日本の惑星探査機「あかつき」です。金星のまわりを飛びながら、カメラを使って今も金星の気候を調べています。

あかつき
金星に向かうあかつき(想像図)
金星画像
あかつきが撮影した金星(紫外線撮影した画像に着色したもの)

また、6月2日には、NASAが「ダビンチ・プラス」「ベリタス」という、新しい2つの金星探査計画を発表しました。金星の大気や地形を調べる予定で、どちらの計画も2028年から2030年にかけての打ち上げを目指しています。金星の謎の解明に期待が高まりますね。


今年は5月~12月ごろまで「宵の明星」を見ることができます。明るく輝く姿は肉眼でも見つけられるので、夕方、西の空で輝く金星をぜひ地球から眺めてみてください。

担当:天文班

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