みなさんは今年4月19日、地球以外の天体「火星」で初めてヘリコプターが飛んだことを知っていますか? 

火星探査機、ヘリ、ヘリの影
©NASA

アメリカ航空宇宙局(NASA)の小型ヘリコプター「インジェニュイティ」が、火星の地面から約3mの高さまで飛びました。飛行時間はたったの40秒ほど。しかし、この40秒の飛行は偉大なできごとなのです。

インジェニュイティ飛ぶ様子
©NASA

火星ヘリコプター「インジェニュイティ」

インジュニティ写真
©NASA
  • ・重さ:地球上で約1.8kg(火星上では0.68kgとなる)
  • ・本体の高さ:約50cm
  • ・ローター(プロペラ):直径1.2m

太陽電池パネルの下にある、上下二つのローター(プロペラ)を超高速回転させ、浮かび上がります。

意外と小さいかも…?と思った人もいるかもしれませんね。

実は、この小型であるということはとても大事なのです。なぜなら、探査機に搭載して火星に運ばれるからです!

探査機からヘリ
©NASA/JPL-Caltech/MSSS

この写真は、探査機「パーシビアランス」からヘリコプターがおろされたところです。探査機よりとっても小さいことがわかります。

どうして火星で飛ぶのがスゴイの?

ヘリコプターを飛ばすなんて、簡単そうと感じるかもしれませんね…。火星は、地球のお隣の惑星ですが、地球とはかなり違いがあります。その違いによってヘリを飛ばすことが大変なのです。

なぜ大変?

①火星の重力は、地球の重力の約3分の1

火星で飛ばしたことがないので、地球の3分の1の重力でどのように飛ぶのかわからない!

火星でヘリ?

②火星の大気がとても薄い(地球の高度30kmくらいの薄さ)

 火星の地表の大気の濃さは、地球の高度3万メートルと同じくらい。この高度は、地球ではもうすぐ宇宙へ飛び出す高さ(成層圏)にあたり、こんなに大気が薄い場所では、ふつうのヘリコプターは飛ばない!

地球の大気の濃さ
©JAXA

そのため、火星を飛ぶヘリコプターは、毎分2500回転という超高速でローターを回転させなければならない!(地球のヘリコプターのローターが毎分500回転くらい。)⇒くわしくはこの記事の後半でご紹介!

ヘリ超高速回転

③火星の気温は、昼は20度くらいだが、夜は-90度まで下がる

 太陽電池パネルでバッテリーを充電して、機体をヒーターで温め続けて夜を乗り越えないといけない。機械が凍って動かなくならないようにするためだ。ヘリコプターは頑張って寒い夜を耐えている!

南極気温

この大変なことは、ほんの一部です。人が行ったことのない火星で、ヘリコプターを飛ばすのって本当に大変なことなのです!!!

ちなみに…

火星ヘリコプターが初飛行に成功したエリアを、アメリカ航空宇宙局(NASA)は、1903年に地球で初めて有人動力飛行に成功したライト兄弟にちなみ「ライトブラザーズ・フィールド(ライト兄弟飛行場)」と名付けました。

そして、火星ヘリコプターには、ライト兄弟の飛行機「ライトフライヤー号」の翼の一部を搭載していたそうですよ。

ライト兄弟

次のページではヘリコプターの飛ぶ仕組みおうちでできる簡単な工作を紹介します!  

カテゴリー一覧

新着記事

人気ランキング